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2013/04/30 (Tue) L.A. ギャング ストーリー(試写会で鑑賞)

L.A. ギャング ストーリー

原題   Gangster Squad
公開   2013年
上映時間 113分
製作   アメリカ

監督   ルーベン・フライシャー
製作   ダン・リン/ケヴィン・マコーミック/マイケル・タドロス
脚本   ウィル・ビール
原作   ポール・リーバーマン『Tales from the Gangster Squad』

出演   ジョシュ・ブローリン ···ジョン・オマラ
     ライアン・ゴズリング ···ジェリー・ウーターズ
     ショーン・ペン    ···ミッキー・コーエン


あらすじ
 ロサンゼルスの大物ギャングのミッキー・コーエンは、ドラッグや銃器取引、売春で得た金を使い、警察や政治家をも意のままに操っていた。しかし、そんなコーエンを打ち破るべく、6人の警察官が立ち上がる。警察当局は一切の責任を負わないという命がけの任務に就いた6人は、警察官という素性も名前も隠し、コーエン率いるギャング組織へ戦いを挑む。





評価:2.5点(5点中)


レビュー
 予告編を見れば分かると思うが、この映画はあくまで「事実を元にした純然たるフィクション」である。それもダイ・ハード並みに。

 別に私はその点について、とやかく言うつもりは無い。むしろこの映画の馬鹿げた部分を気に入っているぐらいだ。
 「いかにも」な戦後のLAがスクリーンいっぱいに登場し、挿入曲もこれまた「いかにも」時代を感じさせるものばかりだ。だがこの映画はリアリティを追求する類いの映画ではない。近年はまったく見られなくなったコテコテのギャング・アクション映画なのだから。

 それでもこの映画に魅力があるのはひとえに俳優たちの力量によるものだ。ジョシュ・ブローリンは向こう見ずなタフガイをしっかり演じてくれている。彼がとる行動はどれもこれも無謀としか言いようが無いのに、良くも悪くも不安感を感じさせない。意外と銃器を使いたがらないところもミソだろう。
 ライアン・ゴズリングはこの映画の中で一番素晴らしいシーンを担当している。彼が演じるジェリーは初めのうち、他の汚職警官と同じようにギャングの悪事を見過ごしている。だがあることがきっかけで(といってもかなり陳腐で唐突だが)凄まじい豹変を見せる。あの「ドライヴ」のライアン・ゴズリングがここでも見ることができるのだ。目が笑ってない時の彼はびっくりするほど凄みがあって、この映画で唯一鳥肌の立つシーンであった。
 その他の役者も洗練されている。チームを編成する際、それぞれに特技があるおかげでとても楽しめるものになっている。何より誰一人としてキャラクターが被っていなかったのが良かった。

 次に、ミッキー・コーエンを演じたショーン・ペンなのだが、前半はまあまあだった。静かな狂気を見せる場面が多くて彼の演技を生かすには十分だった。だが後半になると、次第にコミック調の大げさな「ギャングの親玉」に変貌していく。はっきり言って怖いとも何とも思わないが、そのコテコテの演技が見ていて楽しい。「サンタのお出ましだぜ」のシーンには笑わせてもらった。
 彼の愛人を演じたエマ・ストーンは魅力的ではあるが、ファム・ファタールを演じるには色気が少ないように感じた。良い役者なのにほとんど出番が与えられず、たとえあったとしてもほとんど無意味な場面ばかり。とはいえ、序盤で見せるライアン・ゴズリングとの掛け合いは良く、台詞の中に40年代らしい華やかな雰囲気を感じさせてくれた。

 それでも後半に行くに従い、この映画は自らの弱点を次々と露呈していく。
 まずキャラクターの使い方がまったく上手くない。これだけ素晴らしい役者が際立ったキャラクターを演じているのに、肝心の戦闘シーンではまったく活躍していない。本当に、びっくりするぐらい。その銃撃戦の場面そのものも最低だ。まったくテンションの上がらないマシンガンの撃ち合いには飽き飽きさせられる。前半などで見せた殴り合いのシーンは効果音もぴったり調和していて、生々しさが良く出ていたのに。
 よくわからない思わせぶりなシーンも気になる。本筋には全く必要のない無駄なシーンを多く含んでいるせいで、陳腐なストーリー展開がますます間延びすることになるのだ。
 しかも、なぜだか後半では急に映像の質感が安っぽくなる。中盤の電信会社の襲撃シーンなどは陰影が際立っていてなかなかかっこよかった(馬鹿げたマシンガンもほとんど登場しない)。それなのに最後のホテルでの銃撃戦は妙に平坦な映像でまったく映画に入り込めなくなる。まるで映画が観客を拒絶しているみたいだ。
 でも一番最悪なのはジョンとミッキーが退治するシーン。手元に銃があるのに、あえてジョンはそれを捨て、ミッキーとタイマンで勝負をする。ここから平坦な映像とヘタクソな構図が安っぽさを存分に引き出してくれるのだ。不良高校生だってもっとマシな決闘を見せてくれる。最後の最後で台無しになってしまった。

 結局どうなのかというと、つまらなくは無かった。こういう何も考えなくて済むアクション映画には別の楽しみ方があるし、現に私は映画全体に流れる妙にのほほんとした空気感が嫌いじゃない。
 最後の方でダメになったのは、おそらくシリアスさを引き出そうとしたせいだろう。何人かの仲間が倒れるのだが、あまりにも適当に盛り込まれているからまったく感動できないのだ。そんなことなら、最後まで頭空っぽアクション映画に徹して欲しかった。
 はっきり言って良い映画ではない。でも意外と楽しめたのも事実である。

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2013/04/19 (Fri) JUNO/ジュノ(家で鑑賞)

ジュノ

原題   Juno
公開   2007年
上映時間 96分
製作   カナダ/アメリカ

監督   ジェイソン・ライトマン
製作   ジョン・マルコヴィッチ/リアンヌ・ハルフォン/メイソン・ノヴィック/ラッセル・スミス
脚本   ディアブロ・コーディ

出演   エレン・ペイジ     ···ジュノ
     マイケル・セラ     ···ポーリー
     ジェニファー・ガーナー ···ヴァネッサ


あらすじ
 16歳の女子高生ジュノは同じクラスのポーリーと関係を持ち、予定外の妊娠をしてしまう。初めは中絶を考えたものの、結局彼女は生むことを決意する。生まれてくる赤ちゃんに完璧な両親を見つけようとするジュノは、養子を望むローリング夫妻を見つけるが……。





評価:4.5点(5点中)


レビュー
 ジェイソン・ライトマンの監督作で僕が唯一見ていないのがこの「JUNO/ジュノ」であった。彼の持ち味である皮肉ぶった語り口と、コメディでありながらしんみりと感動させる不思議な作風。その中でも最高の評価を受けたこの作品には当然期待がかかる。

 この映画は始まった時点で人を惹き付ける。ロトスコープで制作された独特のオープニングは、バックの軽快な曲も相まって非常に印象的だ。そして会話のシーンも初めからまったく容赦しない。登場人物たちはかなりストレートなジョークをぶちまけるのだが、これがなかなか笑わせてくれる。イヤな感じを微塵も受けないところが好印象だ。

 だがそういったシーンもチャーミングな役者たちの力によるものだ。その代表格は何と言ってもエレン・ペイジ演じるジュノ。ロック(というかパンク)が好きな彼女は大人っぽい部分と子供っぽい部分を両方持っている。妙にひねた台詞が多い中で、本心をさらけ出す場面があると何とも心を打たれる。
 
 彼女の周囲の人間も、一癖も二癖もある人物ばかり。マイケル・セラはあの「イケてない」感じで笑いを誘う。それでも、いわゆるコミック的なコテコテのキャラクターにはならない所が彼のすごさだろう。ジュノの父親を演じたJ・K・シモンズもスパイダーマンの時ほどは活躍しないが、相変わらず切れ味のある台詞回しを披露する。
 
 そして「最高の夫婦」役のジェニファー・ガーナーとジェイソン・ベイトマンがなかなか曲者だ。妻のヴァネッサは子供ができないせいでかなり神経質になっている。過剰とも言える反応だが、彼女の思いを丁寧に描くことで見ている側もその行動を自然と受け止めることができる。反対に夫のマークは自由人でジュノとの相性もばっちり。それでいて「完璧な人」では無い所がミソなのだ。物語のリアリティを高める上で彼の存在は重要な要素だ。

 これらすべてをまとめあげるのが、最高の脚本だ。軽妙で不自然な所が一切無い会話の応酬、「10代の妊娠」というシリアスなテーマ。そして決して100%ではない、少しビターでリアルなエンディング。すべてが見事にマッチしていてどれもが忘れがたい。魅力的なコメディ映画とはまさにこのことだ。

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2013/04/14 (Sun) ミッシング(家で鑑賞)

ミッシング

原題   Missing
公開   1982年
上映時間 122分
製作国  アメリカ

監督   コスタ=ガウラス
製作   エドワード・ルイス/ミルドレッド・ルイス
脚本   コスタ=ガウラス/ドナルド・スチュアート
原作   トマス・ハウザー『The Execution of Charles Horman: An American Sacrifice』

出演   ジャック・レモン  ···エド・ホーマン
     シシー・スペイセク ···ベス・ホーマン
     メラニー・メイロン ···テリー・サイモン


あらすじ
 1973年、軍事クーデターの起きた南米・チリで、妻ベスと暮らしていたアメリカ人の青年チャールズ・ホーマンが行方不明になる。
 ベスから知らせを受けたチャールズの父エドは、現地でベスとともにチャールズの行方を追うものの、一向に手がかりをつかむことができない。実はチャールズの失踪には、クーデターに対する米国の陰謀が関わっていた。





評価:4点(5点中)


レビュー
 チャールズ・ホーマン失踪事件を描いたノンフィクション書籍の映画化である。

 真実の話をベースにしているのでストーリーには当然リアリティがあり、真に迫ってくる。なぜチャールズ・ホーマンは消えたのか。その裏に見え隠れする存在を突き止めるために、父親と妻が奔走する。
 この奇妙なコンビは映画的な部分にも大きく貢献している。ジャック・レモン演じるエド・ホーマンは少々頭の固い男で、息子たちのすることが理解できない。対するスペイセクは社会主義に理想を見いだそうとしていた時代の人間に成り切っている。このジェネレーション・ギャップが会話の随所にちりばめられていて、重くなりがちなサスペンスに軽妙さを与えている。
 だがこの映画が最も素晴らしいのはその訴えかける力だ。あまりにも大きすぎる陰謀に押しつぶされそうになりながらも、必死にチャールズを探す2人の姿はあまりに痛ましい。ジャック・レモンの皮肉っぽい持ち味が、逆に物語の悲惨さを際立たせているのだ。

 息を呑むシーンも多い。その最たるものは、銃殺された人間が山積みにされた部屋に入る場面だ。それまでは登場しなかったストレートに生々しい場面がここで初めて映し出されるから、その衝撃度は半端ではない。その上、部屋を紹介するチリの軍人とアメリカの領事が眉一つ動かさないのにはぞっとさせられた。

 この映画の欠点は映画的な演出が酷く時代錯誤である点だ。陳腐なカメラワークや「いかにも」なセット。照明の当て方にもセンスが感じられない。それに序盤のチャールズが失踪する前の場面は正直言って見苦しい。スペイセクも他の出演者とかみ合っているとは言えないし、物語の滑り出しとしては最悪だ。

 それでもこのレビューを読んだなら、「ミッシング」を絶対に見るべきだ。こんな話が現実にあることがまず信じられないし、そのインパクトがすべての欠点を吹き飛ばす。繊細さと大胆さが見事に噛み合わさり、忘れがたい唯一無二の映画となっているのだ。
 この映画を見た後は「正義」についてじっくりと考えさせられるはずだ。

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2013/04/14 (Sun) 新年度になったので

テンプレート変えました。

今回は非常にシンプルに。

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2013/04/07 (Sun) リトル・ダンサー(家で鑑賞)

リトル・ダンサー

原題   Billy Elliot
公開   2000年
上映時間 110分
製作国  イギリス

監督   スティーブン・ダルドリー
製作   グレッグ・ブレンマン/ジョン・フィン
脚本   リー・ホール

出演   ジェイミー・ベル    ···ビリー・エリオット
     ジュリー・ウォルターズ ···サンドラ・ウィルキンソン
     ゲアリー・ルイス    ···ジャッキー・エリオット


あらすじ
 イギリス北部の炭鉱町エヴァリントンにビリーは住んでいる。当時のイギリスは炭鉱不況の真っ只中で父と兄のトニーはストライキに参加していた。そんな父はビリーを近所のボクシングジムに通わせている。しかしビリーはボクシングを始めた当初から、その性質に馴染めず試合には負けてばかりであった。
 ある日、ストの影響でジムの隅でバレエ教室が開かれることになった。もともと音楽が好きであったビリーは音楽に合わせて優雅に踊るバレエに魅せられ、密かに教室に参加しコーチの指導を仰ぐのであった。





評価:4点(5点中)


レビュー
 いまやオスカー候補の常連であるスティーブン・ダルドリーの長編第一作である。だが「リトル・ダンサー」はデビュー作とは思えないほどの素晴らしい出来を誇っている。

 まず物語のテンポがいい。主人公のビリーがバレエに興味を持つくだりもダラダラしていないし、次から次へと様々な出来事が起きるから飽きることは一回も無い。しかもこの映画の見事な点は、その様々なイベントを完璧に処理している点だ。よくあるのは、たくさんの物語を盛り込みすぎたせいでスピーディになるどころか、逆にテンポが悪くなり散漫とした印象すら受ける。しかし「リトル・ダンサー」に関しては心配ご無用。「ビリーのロイヤル・バレエ・スクールへの受験」「ビリーと家族」「父と兄のスト」「ビリーとその友達」etc…これだけたくさんのエピソードで構成されているのに、不思議なほどまとまりがあるのだ。しかもそのすべてが面白く、そして感動できる。逆にもっと掘り下げてほしいぐらいだ。

 さらに役者たちがみなはまり役なのだ。何と言っても主人公のビリー。ジェイミー・ベルは子供らしさと妙に大人びた行動を見事に使い分けて、完璧に彼に成り切っている。全身を使って自分の感情を表現するような(良い意味で)オーバーな演出もあれば、静かに涙を流すシーンも。繊細な感情の起伏がしっかりと伝わってくる。
 ビリーの友達マイケルは自分がゲイであることを次第に自覚していく。彼がビリーに対し複雑な感情を抱いている様も決してわざとらしくなく、あくまで子供らしいところに好感が持てる。しかもその「微妙な空気」を出すのが絶妙に上手い。(大人になったマイケルには笑ってしまったが)
 
 脇を固める大人も良い。ジュリー・ウォルターズは思ったほど出てこなかったが、それでも観客の記憶にはしっかりと残るはずだ。レッスン中にもタバコを吸いながら、けだるさを全面に出していたのに、ビリーとであったことで情熱を取り戻していく様はごく自然だ。
 ビリーの父親は、個人的にはこの映画の大人の役者で一番の演技をしていると思う。初めはどうしようもない頑固親父で、いかにもステレオタイプな印象を受ける。だがビリーがバレエを踊ることに理解を示し始めた中盤ぐらいから、急に深みが増してくる。それどころか、ウィルキンソン先生を差し置いて物語のメインとなるのだ。頭は固いが、子供のことは心から愛していて、ビリーのために奔走する姿には泣かされる。何気にビリーの兄トニーとのシーンでもきっちり感動させてくれる。

 いくつか問題点はある。先ほども挙げたが、一つ一つのエピソードの描き方が足りない。いや、物語の均衡を保つ上ではこれがベストなのかもしれないが、印象的なエピソードが多い分、物足りなく思ってしまう。
 さらに、ロイヤル・バレエ・スクールでのダンスシーンがあっさりしすぎているのも気になった。いくら他の話の出来が良くても、メインは「ビリーのバレエへの出会い」であり、その終着点となるシーンに重点を置くべきだ。その前にビリーは一度、父親の前でダンスを披露するのだが、このシーンは声もでないほど素晴らしい。だからこそ、全体のクライマックスとなる試験のシーンは力を入れてほしかった。

 それでもこの映画は人を惹き付けてやまない。劇中の音楽はクラシックだけに留まらず、イギリスのバンドによる往年のロックを選び、それが場面とぴったり合っている。ミュージカル化されたのもうなずける出来栄えだ。
 そして何より、「リトル・ダンサー」は見る人を心から感動させ、元気づけてくれる。元々スティーブン・ダルドリーはクサい演出が多く、「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」ではそれが評価の分かれ目となった(私は嫌いじゃないが)。だが「リトル・ダンサー」のそういった演出は(彼にしては)意外にも抑えめで、好感が持てる。良くできた脚本と素晴らしい役者が揃ったおかげだろう。

 映画というものは見る人によって好き嫌いがあるだろう。しかし「リトル・ダンサー」はどんな人でも安心して楽しめる感動作である。

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