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2015/02/08 (Sun) はじまりのうた

はじまりのうた


原題   Begin Again
公開   2013年
上映時間 104分
製作国  アメリカ

監督   ジョン・カーニー
脚本   ジョン・カーニー

出演   キーラ・ナイトレイ
     マーク・ラファロ
     アダム・レヴィーン


あらすじ
 イギリスからニューヨークへとやって来たシンガーソングライターのグレタは、恋人デイブに裏切られ失意のままライブハウスで歌っていたところを、落ち目の音楽プロデューサー、ダンに見出される。ダンに誘われてアルバムを制作することになったグレタは、ニューヨークの街角で次々とゲリラレコーディングを敢行していく。




鑑賞日  2月7日
場所   映画館
評価   4.5点


レビュー
 ついこの前、日本にも来ていたミュージカル版の「Once」。その元の映画で監督をしたジョン・カーニーによる、初のアメリカ制作の映画である。「Once」と同様の、音楽をフィーチャーした期待に応える映画に仕上がっている。

 映画の骨子の部分は、実は「Once」となんら変わりがない。売れているとは言い難いミュージシャンが少しずつ仲間を集め、引き語りでしかなかった歌をバンド形式の曲に仕上げていく。未完成の曲が少しずつブラッシュアップされていく様はなんとも心地よく、クライマックスへ向けての布石としても素晴らしい効果を発揮している。その骨の部分に、アメリカらしい(というより音楽業界らしい)エピソード(=肉)を付け加えることで、ストーリー自体をメジャー映画としても通ずる軽やかなタッチに仕上げている。そして、その肉の部分にまったく無駄がないのだ。

 常に物語の中心となるのは、キーラ・ナイトレイ演じるグレタの失恋と再生、マーク・ラファロがいい味を出しているプロデューサーのダンの家族との和解、そしてもちろん、2人と仲間たちによって作られる音楽だ。2時間もない上映時間において、必要な情報を凝縮して詰め込むのはなかなか難しいはずだ。それなのに、監督は脇道にそれることなく、メインのストーリーのみをしっかりと描ききっている。しかも、それが決して浅いものではなく、主要な登場人物の心情の動きは非常に丁寧かつディープに映し出した。

 もちろん、ストーリーが魅力的なのに、役者がお粗末では話にならない。だがこの映画においては心配無用である。誰一人として余計な人間は存在せず、その誰もが忘れ難い印象を放っている。
 キーラ・ナイトレイは久々に良い演技を見せていた。堅物で融通の利かないグレタを下手に演じてしまうと、ただただ鼻に付くアーティスト気取りの人物に成り下がっていただろう。それをナイトレイは、ふとした時に見せるチャーミングな表情で、鼻に付くどころかとても好感の演じる人物になりきった。他のキャラクターもなまじ良いせいで、彼女自身のシーンがどうしても割かれてしまうのは仕方のないことだが、もっと彼女の演技を見ていたかった。
 マーク・ラファロは相変わらず、退廃的な雰囲気とニューヨーク特有のファッショナブルな印象を融合させた、絶妙な演技を見せてくれる。「キッズ・オールライト」の時もそうだったが、「本質的には良い人間でありながら寛容し難い欠点を持つ人物」をやらせると彼の右に出るものはいない。私のお勧めする役者の一人である。
 そして思わぬ発見が、マルーン5のアダム・レヴィーンだろう。さすがに上記の2人ほど達者な演技はできないが、彼の持ち味であるスター性を上手に生かしている。初めの一般人然とした男性が、いつのまにか「スター(=アダム・レヴィーン)」となっていく段階的な演技は、やはり本物のカリスマにしかできない芸当だろう。(とはいえ、苦悩を見せるシーンはマルーン5のMVにしか見えなかったが。)また彼が歌を披露するシーンは、キーラ・ナイトレイも素晴らしいが、彼女のそれとは比べものにならないほど圧倒的だ。

 今のところ、「最近の映画でお勧めは?」と聞かれたら、まちがいなくこれを挙げるだろう。これほどにまで万人ウケする要素を持ち合わせていながら、作家性を損なっていない映画はないだろう。見た目は素朴ながらも、良質のアーティストを揃え、馴染みのある街中で録音された、まさに劇中の音楽と同じなのだ。凝縮されているから、見た後の満足感もしっかり感じられる。
 アダム・レヴィーンのハイトーンの声に乗せて、ラストシーンのキーラ・ナイトレイが画面に映った直後、良い音楽を聴いた時と同じように、何とも言えない心地良い余韻が体に染み渡るのだ。

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2015/02/08 (Sun) 15年2月のオススメ映画

この時期は賞レース関連の映画が多く公開されるので楽しみです。
では、続きのページからどうぞ。



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