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2012/08/26 (Sun) ぼくたちのムッシュ・ラザール(映画館で鑑賞)

ぼくたちのムッシュ・ラザール

監督 フィリップ・ファラルドー
出演 フェラグ
   ソフィー・ネリッセ
   エミリアン・ネロン

あらすじ
 ある冬の朝、小学校の教室で女性教師が首を吊って死んでいるのが発見され、学校側はショックを受けた生徒たちの心のケアや後任探しなど対応に追われる。やがてアルジェリア系移民の中年教師バシール・ラザールを代用教員として迎えることになり、朴とつとして野暮ったいラザールは、授業内容も時代遅れだったが、何事にも真摯に向き合う姿勢が次第に生徒たちの心を開かせていく。

評価 4.5点(5点中)

レビュー
 この映画において非常に動きは少ない。ほとんどが学校内の出来事だし、それ以外の場所もバシールの家ぐらいだ。だがこの映画に込められている人々の感情は画面内に収まりきらないほどだ。
 バシールは代用教員として学校に来るが、現代のケベック州の学校において彼のやり方は全くそぐわない。基本的に体に触ってはダメで、叩くなんてもってのほか。彼はけっして良い先生ではなく、むしろ古風な教育に固執しているところさえ見える。
 だがここが普通の「学校もの」とこの映画の決定的に違うところだ。普通なら「担任が自殺して、心に傷を負った子ども達を新任教師が少しずつ癒していく。」みたいなのを想像するだろう。しかしこの映画では何かが解決に向かうわけではない。なぜ担任が自殺したのかも不明だし、子ども達の心も完璧には癒えない。むしろバシールが来てからの子ども達、そして大人たちの感情の変化だけを丁寧に描いている。
 だれもが事件に対して衝撃を受けているが、一応表面的には出さない。だけど少しでもきっかけがあれば、事あるごとに「自殺」の話に向いていく。子供も大人もだ。特に自殺した先生を目撃したアリスとシモンの演技力が巧みだ。彼らは事件に対し、正反対の姿勢を貫いている。アリスは落ち着いて自分を客観的に見て、バシールが来たことにより心を癒そうとする。しかし元々問題児として扱われてきたシモンは心の落ち着きを無くし、次第に暴力的になっていく。 大人たちはみな事件をぶり返したくなくて、シモンを助けるのではなく見放そうとするのだが、この時のバシールの対応が彼の性質を一番表している。事件そのものを見ていない彼は平気でその問題に触れ(たとえ生徒の前であっても)、むしろ解決を促すために話し合わせようとする。彼は子供を一人の人として見ているのだろう。彼自身も心に傷を負っていて、そのことから子ども達を救うことに固執するのだ。
 先ほども言ったが、「自殺」の件は何も解決に向かわない。悲しいエンディングだが、それと共にとても感動的である。登場人物の感情の流れが手に取るように分かる何年かに一本の秀作だ。

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