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2012/12/16 (Sun) 十二人の怒れる男(家で鑑賞)

十二人の怒れる男

監督 シドニー・ルメット
出演 ヘンリー・フォンダ
   リー・J・コッブ
   E・G・マーシャル


あらすじ
 父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、陪審員が一室で協議をしている。法廷に提出された証拠や証言は被告である少年に圧倒的に不利なものであり、陪審員の大半は少年の有罪を確信していた。全陪審員一致で有罪になると思われたところ、ただ一人、陪審員8番だけが少年の無罪を主張する。彼は他の陪審員たちに、証拠の疑わしい点を一つ一つ再検証することを要求する。


評価 3.5点(5点中)


レビュー
 最も有名な「法廷もの(厳密に言うと違うが)」であろう、「十二人の怒れる男」。今回が初めての鑑賞である。

 まず陪審員を演じる俳優達は素晴らしい。それぞれの登場人物が持つ個性を見事に生かしているから、鑑賞後でも彼らの姿がはっきりと脳裏に浮かぶ。
 
 ”8番”を演じるヘンリー・フォンダは抑えめな演技。うだるような暑さの中で、帰りたくてうずうずしている他の陪審員とは一味違う。涼しい顔で有罪側の矛盾点を突き、相手が感情的になればなるほどそのミスを引き出す。正に交渉のプロなのに、まったく鼻につかない。まあ彼の存在が「正義」という名の民主主義の象徴だから、むかつかないように描かれているのは当然なのだが。
 彼が時折、反論できなくなるというのもリアルだ。その反論できなくなったところへ、味方になった陪審員が助け船を出す。この素晴らしき協力関係を通して、民主主義の力を存分に描き出している。

 有罪側の陪審員も迫力がある。大した理屈も無いくせに、ひたすら同じ証言だけで有罪にしようとする。途中から無罪なのは明白なのに、引くに引けないから最後まで強気でいる。この「意地」というものは人間の悲しい性であり、こういった人間の負の面を「十二人の怒れる男」はスクリーンに映し出す。議論が白熱したときなど、まるで自分もその場にいるかのような緊張感だ。

 このように”映画的な部分”でこの映画は優れている。「密室を舞台にしたリアルタイム法廷映画」なんて当時は斬新だったろうし(元のドラマ版は生放送だった)、むさ苦しい室内やいらいらした空気も手に取るように伝わる。

 だがこの映画が作られたのは55年前だ。半世紀以上も前の民主主義の倫理観が現代に通用するのか?答えはノー。

 まず基本的な部分が陳腐極まりない。どう考えても裁判で挙げられた証拠群は穴だらけだ。いくら国選弁護士でもこの盲点は見逃さないだろう。しかもその証言を信じる陪審員達はあまりにも浅はかだ。おそらく事件を複雑化しすぎると当時の観客には難しくなってしまうのだろう(その「当時」でも興行は芳しくなかった)。だが2012年の現代においては単純すぎる。DNA鑑定だってできる時代に目撃証言だけを根拠に論拠は述べない。
 
 そして民主主義を美化するあまり、無罪側と有罪側をはっきりと善悪で描きすぎている。無罪側は理路整然と根拠を述べるが、有罪側はがなり立てるだけ。意図的に有罪側の印象を悪く描いているのはいただけない。

 もちろん、何度も言うが、当時においては先見の明のある映画であったのだろう。だが昔の傑作も今となってはカビの生えた時代の産物だ。シドニー・ルメットの監督作でもっと優れた映画はたくさんある。今、この映画に重要性はあるのだろうか?
 ただし「映画」としては非常に良くできているので、一度は見てみても良いだろう。

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