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2013/03/13 (Wed) フライト(映画館で鑑賞)

フライト

原題   Flight
公開   2012年(アメリカ)
上映時間 139分

監督   ロバート・ゼメキス
製作   ローリー・マクドナルド/ウォルター・F・パークス/
     ジャック・ラプケ/スティーヴ・スターキー/ロバート・ゼメキス
脚本   ジョン・ゲイティンズ

出演   デンゼル・ワシントン ···ウィップ・ウィトカー
     ケリー・ライリー   ···ニコール・マッゲン
     ドン・チードル    ···ヒュー・ラング


あらすじ
 フロリダ州オーランド発、アトランタ行きの旅客機が飛行中に原因不明のトラブルに見舞われ、高度3万フィートから急降下を始める。機長のウィトカーはとっさの判断で奇跡的な緊急着陸に成功。多くの人命を救い、一夜にして国民的英雄となる。しかし、ウィトカーの血液中からアルコールが検出されたことから、ある疑惑が浮上し……。





評価:3.5点(5点中)


レビュー
 ここ数年、ロバート・ゼメキスはモーション・キャプチャにハマっていて、ろくに実写映画も撮っていなかった。しかもその技術の立役者とはいえ、本人が作った映画はどれも大ヒットには至らず…(リメイク版「イエロー・サブマリン」も没になるし)。だから久々の実写映画には当然期待がかかる。

 この映画は出だしの飛行機墜落シーンに尽きる。ウィトカー機長はコカインをキメた後に、機内でウォッカを2本空けるような男だ。悪天候のせいもあり、飛行機は不安感を残しつつ空港を出る。当然、観客はこの飛行機の結末を知っているわけだが、その「墜落」までの持っていき方は非常に上手い。
 いつ落ちるのか、焦らしに焦らしてその時を迎える。飛行機はいきなり前のめりになって、落ちていく。騒ぐ観客、取り乱す乗務員と副機長。それに対し、妙に冷静なウィトカーは瞬時に状況を把握、試行錯誤を繰り返したあげくに期待を“回転”させることにする。
 ここからは予告編を見た誰もが知っている。現実だったらあり得ないような事件を、見事なVFXと緊迫感のある会話で見事なリアリティを持たせている。こんなにハラハラするシーンはなかなかお目にかかれないが、残念ながらスリル満点なのはここまでなのだ。

 私が思うに、この映画の最大の欠点は不必要なシーンがあまりにも多すぎることだ。ウィトカーが病院で出会う終末医療患者との会話がその代表格だが、そのどれもこれもが意味有り気な所がさらに問題である。彼らとの会話を通じて、得体の知れないウィトカーの中身を描きたかったのかもしれないが、そんなことをしなくてもデンゼル・ワシントンの演技だけで十分だ。
 正直に言うと、ニコールもほとんど登場しない家族も不必要かもしれない。ニコールはウィトカーのアルコール依存症傾向を浮き彫りにするために、彼の家族はウィトカーの孤独感を表すためにいるわけだ。でもそれらはすべて他のシーンでも表されていることで、無意味にエピソードを増やしているだけに過ぎない。

 おそらくロバート・ゼメキスは脚本を見たとき、映画の全体像ではなく個々のシーンが思いついたのだろう。例えばウィトカー御用達の麻薬の売人ハーリンの登場シーン。彼がノシノシ登場するたびに、バックにはザ・ローリング・ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」がかかる。面白いが、あまりにも狙いすぎているのだ。「フライト」のBGMはロック好きにはたまらないが、あまりにも「分かってる」使い方をしすぎて結果的にクサい演出と化している。
 だからそれぞれの場面の出来は光るものがあるのに、全体として見るとやや散漫な印象を拭えない。

 様々な欠点はあるが、この映画はあらゆる点でかなり優秀だ。そのほとんどは主演のデンゼル・ワシントンによるものが大きい。今回、彼はウィトカーという内面的に複雑な人物を演じるにあたり、かなり抑えめの演技を披露している。これが功を奏し、彼が抱えるジレンマを露にすることに成功した。ウィトカーは独善的で救いの無い人物なのに、観客は彼に共感し、英雄であるとさえ感じる。だからといって、まったくの善人かと言うとまったくそうではない。このドラマの中核の部分をワシントンは生み出したのだ。

 全体的に見ると「フライト」は良くできている。シリアスなシーンとユーモア溢れる場面のバランスが取れていて、(無駄ではあるが)様々なエピソードはどれも面白いので基本的に飽きることは無いだろう。繊細さには欠けるが、ロバート・ゼメキスの手腕は衰えていないらしい。

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