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2017/07/19 (Wed) 不眠症

insomnia_norway.jpg


原題    Insomnia
公開    1997年
上映時間  95分
製作国   ノルウェー

監督    エーリク・ショルビャルグ
脚本    エーリク・ショルビャルグ/ニコライ・フロベニウス

出演    ステラン・スカルスガルド
      スヴァーレ・アンケル・オースダール
      ビョルン・フローベリ


あらすじ
 北極圏に位置するノルウェーの街トロムソで、17歳のターニャという女生徒が殺害されて見つかった。母国のスウェーデンで不祥事を起こしノルウェー警察に異動したエングストロムと、その相棒ヴィクは捜査に当たることに。証拠品を餌に犯人を追い詰めるも、エングストロムは犯人と勘違いをし、ヴィクを誤射し殺してしまう。罪悪感にさいなまされたエングストロムは、白夜の続く街で眠りにつけないまま、犯人との接触を試みる。





鑑賞日   17年7月19日
鑑賞方法  DVD
評価    3.5点

レビュー
 ノルウェーの、それも北極圏という日本とは全く異なる環境下での刑事サスペンスです。主演は、近年マーベル作品などの超大作にも顔を出しているスウェーデン俳優のステラン・スカルスガルド。クリストファー・ノーランによるリメイク版『インソムニア』の方が何かと有名ですが、向こうにはない独特の緊張感がこの作品をユニークにしています。

 相棒を間違えて殺してしまい、その罪悪感から不眠症となる主人公ですが、劇中ではその罪を隠すために様々な隠蔽工作を繰り広げます。通常であれば浅はかで同情の余地もない行為ですが、不思議なことに彼の性格の不完全性が人間らしさにより厚みを持たせているのです。自分よりも若い女性を相手にすると、すぐに表には出なくとも、一体何を考えているのかはこちらには一目瞭然。スカルスガルドの程よい中年具合(この当時は40台後半)と、じっとりと渦巻く情念が絶妙にリアルなのです。主人公自身、そういった部分では犯人と大差ないことを自覚しており、それが物語の展開および彼の葛藤に大きな影響を及ぼしています。

 また、ひとつひとつの舞台設定も非常によく作り込まれていて、北欧ならではの描き方を見ることができます。スウェーデン人の警部がノルウェー警察に出向ということが実際にあり得るのか詳しくはわかりませんが、外国人である彼の警察内での位置付けなど、物語の大筋とは関係ない部分も大事にされていて、より現実感のある構成に寄与しているのだと思われます。

 ただ欠点がないわけではありません。例えば重要な要素である白夜と不眠症の描き方は、見ている側には意外と伝わりづらいのです。主人公の精神状態を露骨な映像で映し出すのは陳腐になってしまうからかもしれません。しかし内面にフィーチャーしているからこそ、時間の流れが悪い意味で掴みづらくなってしまい、彼の疲労感やストレスが見えてこないのです。
 さらに犯人の人物像が見えてこない点もマイナスとして挙げられるでしょう。主人公にフォーカスするあまり、犯人像は極めて薄く、言ってしまえばありきたりになっているのも事実です。セリフの少なさが裏目に出ている場面もいくつか見受けられました。

 とはいえ、男女間のゴタゴタというベタな事件が、陰鬱とした曇り空の中、静寂なシーンで切り取られることで、見事な心理サスペンスへと昇華されていることに違いはありません。一度は見て欲しい、そんな映画でしょう。

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